人は高齢になるにつれて聴覚に衰えが現れ、言葉の聞き取り能力が低下します。このような症状は「老人性難聴」と呼ばれており、コミュニケーションを取る際の大きな障害となっています。老人性難聴の大きな特徴としては「高音域が特に聞き取りづらくなる」「音は聞こえても複雑な文章の理解が難しくなる」などが挙げられます。また、個人差が大きいため、実際にコミュニケーションを取りながら、個人個人がどの程度の聴力を保っているのかを推測し、適切な声量で話すことが重要です。
それから、老人性難聴の高齢者と話すときには、なるべくゆっくりとしたスピードと、低音の声で話すことがポイントになります。また、できるだけ単語ことに区切って話すようにすると、伝えたい内容の中でも特に重要な部分を伝えられるようになるでしょう。
老人性難聴の多くは、高音が聞こえにくいだけで、実は声の大きさ自体に対する感度はさほど極端には低下していないそうです。ですから、耳元で大きな声を出すのは却って聞き取りづらくなるため、避けた方が良いでしょう。
そして、会話をする際には、できるだけ正面に立ち、口の動きを見せるようにしてください。そうすると、口の動きから内容を予測することができ、より会話の内容を複合的に判断することが可能になるからです。またパ行・タ行・カ行・サ行は聞き間違いしやすいため、これらの発音の際は意識的にハッキリと発声するようにするのも忘れてはいけません。老人性難聴の方とのコミュニケーションのコツは、こちらのサイトにも載っているので、ぜひ一読してみてください。